余白をつくる。

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はじめに。

椅子に座り、スマートフォンを見ている人物のピクトグラム。日常の余白を情報で埋める様子を表している。

私たちの日常には、
余白の時間がほとんどない。
何かを待つ数分。食事をしている時間。
眠る前の、ほんのわずかな時間。
少しでも手が空けば、
私たちはすぐにスマートフォンへ手を伸ばす。
SNSを眺め、動画を開き、
次から次へと新しい刺激を受け取っていく。

何もしない時間は、
どこかもったいないように感じられるが、
日常のすべてを情報で埋めてしまうと、
自分のなかにあるものを
整理する時間まで失われる。

この講義では、
日常に余白をつくる意味について述べていく。


余白を埋める習慣。

待ち時間にもスマートフォンを確認する人物のピクトグラム。わずかな余白を刺激で埋める習慣を表している。

人は、何もしていない状態を
落ち着かなく感じる。

信号を待つあいだにも通知を確認する。
動画が終われば、次の動画を探す。
食事中も、何かを見たり聞いたりしている。
そうして一日を過ごすと、多くの情報に触れ、
何かを学んだような感覚が残る。
しかし、手軽に得た情報の多くは、
そのまますぐに流れていく。

一方で、生活のなかで感じたこと。
誰かとの会話で心に残った言葉。
仕事や失敗から得た気づき。
本を読んで、ふと引っかかった一節。
こうした経験の断片は、
静かな時間のなかで思い返すことで、
少しずつ自分のものになっていく。


余白の時間に、考えは育つ。

椅子に座って静かに考える人物のピクトグラム。余白の時間に思考が育つ様子を表している。

よい考えは、何かを学んだときだけに
生まれるものではない。
散歩をしているとき。
湯船にゆっくり浸かっているとき。
車の窓から景色を眺めているとき。
椅子に座り、何もせずに過ごしているとき。
そんな、意識が少し緩んだ時間に
それまで自分のなかに蓄積されていた
経験や言葉がふとつながることがある。

以前に読んだ本の内容が、
最近の出来事と結びつく。
誰かの何気ない一言が、
長く考えていたことの答えになる。

考えようとしているときには
出てこなかった考えが、
何もしていない余白の時間に、
自然と形になる。


あえて余白を残す。

カレンダーから予定を一つ外す人物のピクトグラム。生活のなかに意識して余白を残す様子を表している。

移動中に何も聞かない時間をつくる。
食事中は画面を見ない。
入浴中は情報から離れる。
眠る前は本を読み、静かに過ごす。
休日には、予定を一つ減らしてみる。
このくらいの余白で十分だ。

何かを加え続けるのではなく、
あえて何も得ようとしない時間を残す。
そこで一度立ち止まることで自分が何を感じ、
何を考えていたのかが見えてくる。

その静かな間が、
せわしなく流れる毎日の速度を、
ゆっくりと落としてくれる。

それでは、次回講義にて。🖐️


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